▪︎「かわいい」の不思議

若かりし頃、G-SHOCKの腕時計が流行った。
私も買って愛用していた。黒地にオレンジのアクセントがあるやつ。
できるかぎりゴテゴテしたものが欲しくて探したけど、女性用ってあんまりそういうのはなくて、仕方ないのでメンズのを買った。当然、ベルトはスッカスカw

それでもものすごく気に入って仕事中以外はずっとつけていたのだけど、ある日久しぶりに会った男性の友人にそれいいねと言われて「でしょ〜ゴツくてかわいいよね」と言ったら、「ゴツいとかわいいは正反対でしょ、変な日本語使うな」と何故か怒られた。

まあ確かに言葉的には正反対…
でも私的にはゴツくてかわいい、は成り立つ。
かわいい って、まるくてふんわりしているだけじゃないと思うんだよなあ。

それ以降、いろんなことが気になり出してしまう。
特に、「●●みたいでかわいい」と、食べ物に喩えたり食べ物みたいでかわいい、という言葉。

最たるものは「お餅みたいでかわいい」。
これって日本人しかわからない感覚ではないかと思う。

いちごなんかのフルーツや、なんならお寿司のキーホルダーとか、食べ物がミニチュアになっただけでかわいいと思ってしまう。これも日本人ならではって気がする。

実物のお餅やフルーツ、お寿司を見ても、「かわいい」なんて思わないでしょう?
なのに、食べ物「みたい」になるとなぜかかわいいという感情が湧く。

アザラシの赤ちゃんなんて、もちもちぷるぷるで本当に「食べちゃいたいくらいかわいい」。
猫ちゃんも、茶白模様の丸い猫ベッドで寝ている子にスプーンを置いて「カレー」に見立てた写真でバズってたこともあった。
コーギー犬のおしりは、まっしろでふわふわふかふかの食パンみたいでかわいい。

…日本人て、食に関してはかなりうるさい民族だと思うのだけど、もしかして食と感性がリンクしてる…?
おいしい→かわいい …???ん???

考えがまとまらなくて書き散らかしたけど、日本人の「かわいい」は不思議。